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「読む・書く」が苦手

更新日:2024年2月10日


小学校に入ると、本格的な もじ学習が 始まります。


教室は たくさんの文字で あふれています。

保育園、幼稚園からガラリと環境が変わりますね。


小学校にはいってから、読みの苦手さが顕著にみえてくることが多いです。

「読む」スキルだけでなく、「書く」スキルも早い時期から必要になっていきます。


・自分の名前が書かれた机に座る(読む)

・掲示の時間割を見る(読む)

・先生が黒板に書く文字を見る(読む)

・連絡帳に明日の時間割や持ち物を書く(書く)

・ひらがな、カタカナの書き練習(書く)




読み書きの発達

まずは、ひらがなの「読み」ができるようになってから、「書く」スキルが身につきます。

「読み」でつまずくと、「書く」ことも難しくなります。


幼稚園・保育園で、「かな文字がよめる」お子さんは、年中児で80%以上、年長児では90%以上になります。


その一方で、文字に興味がない、なかなか覚えられないお子さんもいます。


小学校の通常級では、「読み書きに著しい困難さがある子ども」は 6.5%、35〜40人クラスのなかで 、2〜3人といった割合です。


私たちが小学生の頃、1文字1文字たどたどしく音読するクラスメイトがいたことはありませんか。


幼稚園・保育園では「読む」スキルが必要な場面はあまりありませんから、「読み」の困難さは、小学生になってから明らかになることが多いです。



読み書き障害は 学習障害の一つ

全般的な知的発達の遅れはないのに、「読む・書く」など学習面で著しい困難さがある状態、症状を「学習障害」(LD)といいます。


「読む・書く」以外に、「計算する・数学的推論」、「話す・聞く」ことに著しい困難さを示すこともあります。


今回は「読む・書く」ことに焦点を絞って お伝えしています。


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学習障害って 



どうして「読む・書く」ことに著しい困難さが生じるのでしょうか。

「読む・書く」が苦手なのには理由があります。



「読む・書く」が苦手な理由


「読む・書く」に必要なチカラは、主に「視覚に関係するチカラ」と「聴覚に関係するチカラ」があります。


「視覚に関係するチカラ」には、「視空間認知」、「注意」、「見る機能(目の機能)」


「聴覚に関係するチカラ」には、「音韻意識」、「ワーキングメモリー」、「音と文字を変換するスピード」など、頭のなかで処理するチカラが挙げられます。



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読む・書くのどだいになるチカラ


「視覚に関係するチカラ」や「聴覚に関係するチカラ」には  凸凹があります。

これらの凹み(弱さ)は重複してあることもあります。


知的な遅れはないが、読みに時間がかかる、文字を飛ばす、行を飛ばすことが多い。


本人はとても苦しんでいる可能性が高いです。


そのような状態の場合、学習障害を疑います。

本人の努力が足りないからではありません。

適切で効果がある対応が必要です。


言語聴覚士の個別レッスン

土台のチカラの凸凹を見極めます。

多くの場合は検査をして確認し、効果的なレッスンをします。


脳内の処理については、言語聴覚士の得意とするところです。


ただ繰り返し書き写すだけでは、スキルの問題は改善されません。

適切なアプローチで土台のチカラをしっかりつけていきましょう。






 
 
 

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